■なにかしら病気をもっている人間、
中でも命に関わるものを煩っている場合は
本人の気づかないところで心は不安定になっていることがあるのかもしれない。

そんな時、誰かの言葉で予想以上にダメージを受け
そのことに本人が驚くことすらある。



■先日、こんなことがあった。  
クラスメートと話をしていて
これからホルモン治療をする、ということを言うと
『そうなんだ、自分の母親がおなじのやってるんだけど体が老人になっちゃうんだよね』
そのときは、聞き流してたんだけど
数日たった今日のある瞬間、
あるきっかけで、突然おもいだして不安と心細さに押しつぶされそうになっている。

考えても仕方のない心配の種を、なるべく考えないようにして気楽にいこうとしてるのに
他人にずばり言われると
そのビジョンがクリアになって、そのリアルさに怯えてしまうのだ。




■その発言をした彼女には悪気はなく、むしろ
治療の大変さとか、しんどさを、自分の母親を間近に見てるから
分かってあげられるよ、
ということが言いたかったのだと思う。

だからありがたいと思う。
でも、聞きたくなかった、とかんじてる。

表面は気丈にふるまっていても
心は不安と希望とが戦っているらしい。


■病人の心がこんなに忙しいだなんて、病気になるまでまったく知らなかった。
こんなに言葉に傷ついたり喜んだりするかを。

そうなのだ、辛いばかりじゃなく、
ちょっとした配慮や親切がすごくうれしかったりする。

心がいいことへも悪いことへも、とにかく敏感に反応する。

今日、新しい先生との顔合わせ。


聴診器で胸の音を聞く、というので
シャツをめくりあげてたら
体中にマーカーで書かれた放射線治療のグリッドを見た先生は

『ああ、乳がんだったね、もう手術はしたの?
 そうか』

と言って首元から聴診器を入れてくれた。




こういうのがうれしい。
傷口なんて見せたいもんじゃない。




・・・ん?
というか、脱がないでいいならはじめから言ってよ~、このエロじじい!!!

睡魔

2009年12月11日 あたしのカラダ
通学とか通勤なんかの移動で体力を消耗すると
ひきずりこまれるような激しい睡魔に襲われる

仕事では寝られないので立ったり歌をくちずさんだりして
なんとかがんばるんだけど
学校では、ことに動けない授業なんかだとあっさり睡魔に負ける

あと、病院のベンチとか電車

やばい、と思った次の瞬間には数分か数十分後にあ、寝てた、と意識をとりもどすので
未来にでもタイムトラベルしてるかんじ

授業だと、先生に悪いな、と思うんだけど
でも仕方ないや、と思って
睡魔に負ける自分を許すことにした


うん、仕方ない、今は。。。

■最近、毎日新聞をとり始めた。
でっかいピアスホールで耳たぶが伸びてふにゃふにゃになってる
超やんちゃやったっぽい24くらいの男の子が
似合わないスーツを着て新聞の営業にがんばってるもんだから
うっかり契約してしまったのだ。

そのやんちゃ坊主と購読料の交渉中、
彼の数メートル後ろの電信柱の影には彼の上司が彼をみつめてて
私が提示した購読料が彼のキャパを超えると
上司が彼を助けにきてて
なんだかほほえましかった。

■その数日後、別の新聞会社からホストみたいな身なりののアバタの酷い
これまた若い男の子(26くらい?、あんま私と変わらないか。。。)が
D.G.のベルトのバックルをギラギラさせてとんがったスネークの革靴でやってきた。

他社ともう契約してるから、という理由で断ったが
正直、その理由がなくても断ったかもと思う。


■なぜだろう
単純に言うと、耳ブラブラの彼はかっこよくて
アバタの彼はダサかったからだ

耳ブラブラ君は
『この仕事をがんばってやるんだ、そしてがんばってまじめにやってる俺偉い』
という感じでキラキラしてかっこよかった

一方、アバタくんからは
『俺様は本当はもっとビッグだからこんな仕事はちゃちくってダサくって嫌だぜ
 こんな洋服きる仕事をやりたいんだぜ』
という心の声が聞こえてきて
ダサいと自分で思ってる仕事をやってる状態の彼がダサかった




四国88箇所めぐりがおわったら帰ってくるといって旅立っていった
クレアとスティーブ。

あれから2ヶ月、
今夜、スティーブだけが帰ってきて一つ屋根のしたにまた住むことになった。

そんなことがあるからシェアは楽しい。
クレアが帰ってこないのでめちゃくちゃショックだったけど。

彼らはスプリットしたんだって。
それって別れたってこと?

んもーーーー、スティーブゥーーーー、あたしのクレアを返せぇ~!!
■今、毎朝放射線治療に通っていて今日、25回中の20回が終わった。

照射部位の皮膚がうっすら黒くなってきた。
毛穴が黒ずいんで左胸だけイチゴ肌状態なのだけど
特に深刻な副作用は見当たらず。

診察で先生にかゆみは?と聞かれたのだけど
聞かれるとかゆい気がして
おもわず、『かゆい、こともあります』、と言うと
さもありなん、とステロイドを処方してくれた。

お守り代わりみたいなもので、持ってるとかゆくなることもないと思う。

もっとも、照射時に薬をつけてると、ターゲットではない皮膚表面が被爆しちゃうので
あまりつけないほうがいいみたい。



■日常は眠いけど、仕事はいつもより張り切ることで乗り越えて、
学校と家と病院では、ちょっと失礼、てなかんじでどこでも寝る。

そりゃもー、まばたきするのと同じくらいに、ごくごく自然に爆睡してる。
言ってみれば、長~いまばたきみたいなもんだしね。

講義中の先生ももしかしたら気づかないんじゃないかっていうくらいに
ナチュラル居眠りが馴染んだこの体、
治療が終わっても癖になったらどうしようかと心配だ。


■ま、というわけで相変わらずにへいへいぼんぼんと
平和に癌治療を続けてるこのごろでした

チャンチャン♪



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