かみさまとお話し
豊国神社の前を仕事で通りかかった。

空気が深いというか、
輪郭があまりに明確に見えて気持ちがいいので
気まぐれに立ち寄ることにした。

桧皮ぶきの屋根に草が生えていた。

屋根に命が芽吹くのを許す
優しい日本の在り方。

屋根すら所有物でなく
全て自然の一部なのだよと言ってるようだ。


せっかくなのでご挨拶して
身の上をお話しした。

迷ってることがあって、
私はどうしたいのかわからなくなってしまっているんです。

我欲から離れなさい

と優しく諭されて
やっぱりそうかー、、、と。


少しうまくいくよう手助けしてやろう
だが、我欲から離れること
でなければ速やかに衰退する

とのことでした。
速やかに、ってのが、なんかウケる。





そのあと、三十三間堂に。

千手観音が千体。
沢山の手、それぞれに違った才能が握られている。

どれか貸してくれるんですか?

ときいたら

違う、これがわたし(お前、あなた、あの人)だ。

と。
ああ、そうか、と思った。


フォーシーズンズでディナー。



なんだろ、、、、

優等生な感じで、、、。

建築も、みどころは色々あるんだけど
けどけどけど。。。。


お客さんが少なくて、
色々ガランとしてて
スタッフが緊張してる感じの距離感もあって。。。


見てくれより、人の温かさにお金を払いたいなーー、、
そんなふうに自分が変わったのかもしれない。
好きってなんだっけ
好きってなんだっけ
新幹線で神戸の街に。
ANAホテルで食事して
植物園と街を歩いて
夜は
クルーズディナー。

明石海峡のあたりで
外に連れ出され
ライトアップされた明石海峡大橋を見ながら

ふとその人はそばに寄ってきた。

ラブラブカップルだらけのクリスマスの船の上。
キスされるのかとムッとし、応戦すべく拳を固く握り締めかけた時
告白された。



キスされると思ったの?



と問われて、
うん!
と少し怒り気味で返す。



あはは、一瞬、そうしようかとも。
で、返事は?




保留です!
と怒りながら返した。





-------------

なんなんだろ、この怒りは。
お友達でこんな風にずっといたかったのに
告白されたら白黒つけなくちゃいけないじゃん。

そうならないようにロマンティックな会話や雰囲気は
根こそぎ避けてきたのに迂闊だった。
神戸の街なんて、どこもかしこもイルミネーションで浮かれまくってる。




好きってなんだっけ。





この人は見た目がいい、けど、フツーのサラリーマン
この人はお医者様で努力家だ、けど、忙しすぎる
この人は私の好きな地域に住んで商売してる、けどご両親と同居になりそう
この人は真面目で貯金がたくさんあって、浮気はしなさそう、だけどダサい
この人は家が金持ちだ、けど、年が上すぎる

リストアップしても全然トキめかないしピンとこない。

まだ表面的に楽しい会話で楽しい時間を過ごしても
ずっと一緒にいたいかどうかわからない。



神様に、私の価値観を試されてるような
そんな感じ。




なんだか怖くなって他の方からのクリスマスイベントにかかる関係のお誘いは
お正月にずらしてもらった。

雰囲気に流されずフラットな状況下でいたくなったから。
最上戦闘力
最上戦闘力
アカガネリゾート。


アカガネ(赤銅)がコンセプトになってる
内装デザインを見ておきたくて
いつか行きたい、と思ってた矢先に

"今週はアカガネやし"

と業務連絡。
以心伝心なのか単に有名なのか。

デザイン的なコンセプト表現も凄かったけど、
味が予想以上。

サーモンにカニ身がソースとして乗っかってるとか
もう、意味不明な組み合わせの美味しさ(貧弱すぎる表現力が悲しい、、)
タラもエビもあーもう(貧弱、、、以下同)
白菜とかうますぎ(貧、、、以下同)
わりかしなんでも平等に美味しく思う派だと思ってたけど、
ダントツで美味しいと思った。

皿の底に残るスープを一滴残さず食したと思う。

この味を記憶したくて
写メまでさせてもらった。

お酒の美味しさも
多分、自分史上最高。

ミレイだったか日本酒なのに
マスカットみたいな味がする、これまたすんごい美味しいお酒。

シャンパンもいくつか飲んだけど
めちゃくちゃ美味しい。

あー、美味しすぎてヤバイ。
メロメロだ。
恐ろしい戦闘力を持った店だった。

雲の上
雲の上
絶景絶景!!
富士登山、行ってよかったです。

朝日が昇ってくる瞬間とか、どんどんかわる景色とか、雲の上にいる感覚とか、
いつが一番っていえないんですけど、やたら感動しました。

もう一度行きたい、って思うくらいです。






心配してた高山病もなく、予想以上に楽でした。
一度はいきたいけど自信が、、なんて人、大丈夫、ぜひトライを。
下調べして準備さえすればぜんぜんキツイ山ではありません。

一番ゆったりした日程で行ったのと
二週間前から歩いて足を鍛えたのと
荷物をできるだけ軽くしていったのと
杖を持っていったのでそれがよかったのかな。

あと、呼吸を必要以上に深くすることと、
20分に一度休憩してチョコレートとかおにぎりを食べながらダラダラ上る。












JOJOでランチ
JOJOでランチ
■最近、オンナ結婚詐欺師がニュースを賑わしてますね。
彼女のブログからセレブ願望が強かった、とか考察されてますが
私も負けずにセレブ願望があるとこみせちゃいますわ!!




■先日、芦屋のJOJOでカフェランチしましたのよ。

テラス席に迷わず座りましたら、イケメン店員さんが
あったかいブランケットを持ってきてくれて
うれしゅうございました。

私、最近、テラス席にはまっているもので。
芦屋って閑静な住宅街なので外でも気持ちよく食事できまましてよ。

もちろん食事はとても素晴らしかったですわ。
私のオーダーしたプレートは味はもちろん、
旬の食材が多種多様に用いられていて
舌と体がココロから喜ぶかんじで。
(うっかりがっついて、写真に収めるのを忘れてしまうほどでしたわ、おほほ)

パンを温めてだして下さるともっとよかったのですけど、
そこは店員さんの暖かさでカバーというところでしょうか。



■それにしても
芦屋って細かいとこがコギレイでかわいらしい街、
大阪とは何かがぜんっぜん違うの。

電話ボックスの屋根がステンドグラスになってるとかね。

あと、走ってる車がのきなみ高級車なのはさすが。
スリーポインテッド・スター(笑)とかBMWばっかり!



http://www.projectworks.jp/jojo/
東大寺にいってきた
東大寺にいってきた
シェアメイトと奈良にぶらり旅。。

バーもクラブもそしてついに、奈良さえも
ぜんぶシェアメイトの外国人が連れてってくれてるというこのごろ、、、、、




メンツは上海系オーストラリア4、ポーランド1、イングランド1とあたしで
みんながそれぞれのペースでぶらぶらするから
すぐお互いが見えなくなるくらいに離れちゃうんだけど別にOK
心配しないし適当なところで先に行ってるほうが待ってて
なんとなくまとまってる、というかんじ

たとえばね、
どんどん歩いていっちゃうJarekとCarlからは
ラーメン食べてるよーって電話があって、
そこに合流してあたしも食べてたら
のんびり屋のJennyが
マックの袋を抱えて店に入ってきて
全員一緒にランチ合流。

写真とったり立ち止まったり、レストラン入ったり、
木陰で休んで電話で話し始めたり
ほんと自由。

普通だったらイライラし始める人が出てきちゃうのかもしれないけど、
なんでだろ、すごくみんないい感じだったんだよね。
こういう相手の尊重の仕方があるのを始めて知った。

ぴちぴちビーチ
大阪南部にはぴちぴちビーチという名のビーチがあります

その名が功をそうしたのかどうなんだか
この日、たくさん(いつのまにか百人近くいた気がする)のぴちぴちガールとボーイたちが集まって
BBQパーティしてました

ええ、あたしもいましたよ
もちろんでしょ

あたしもぴちぴちだからここにいるのよきっと、、、
と素敵な勘違いを胸に
一日中、笑い倒し、遊び倒したかんじです

じっさい、その日のあたしの肌ってギャルよろしくめっちゃ水はじいてたしね






ま、ウォータープルーフのサンスクリーン塗りたくってたからって噂もあるけど
そこダズンマター




そんなことより

こんな楽しい企画をしてくれたキャロさん



呼んでくれたタケさん

マジでマジでありがとうーーーっ(パチパチパチパチ)
言う機会を逃してしまったので
ここに真空冷凍パックしておいておくことにします

またチン♪して渡せる日もくるでしょ~






それにしても・・・・・・

ぴちぴちビーチというそのセンス、
臆することなく名づけた方にも拍手したいですな

初めての浴衣
■初めて自力で浴衣を着た日
(実はちょっと手伝ってもらったけど。)

ところで
イギリス人に浴衣の着方を習う情けない日本人は
どこのどいつだ~い?





・・・あたしだよっ!!
浴衣のたたみ方とかメンテの仕方も彼女に教わりましたっ!


帯をきつく締めすぎたらしく
お腹につくった帯のリボンを背中に回すのには
2人で渾身の力を注ぐ必要があったのはいい笑い話になった


■それ着て池田の花火大会に行ってきたんだけど
どこからでも花火が良く見えて
屋台も充実してるのでオススメ!

河川敷のしかも田舎の花火っていいね。
座る場所もいっぱいあるし。

行くときはシートを持って行ってね☆

天神祭りのバリケード突破ゲーム
ひょんなことから思い出したので書いておこう。
先週、天神祭りだったね。

すーーーーーッごい人ったらないの。
同居人1が『タコセン』を食べてみたい
と切望するものだから桜ノ宮まで出かけたのだけど
交通規制で川沿いの屋台まで降りれないの。

ケーサツが手に手を取り合ってバリケードつくってるのよ。
『こっちからは通れません、向こうに回ってください』
って頑なで困っちゃったわよ。
でも向こうに回ると
『こっちは通れません、あっちに回ってください』
なの。

たく、何にも把握してない警官にアタマきちゃったわ!!

仕方ないからケーサツにちょっかいだして遊んであげたわよ。

名づけて
『バリケード突破ゲーム』!!


ルールは簡単、彼らのバリケードを突破できればOK.

これが面白いのよ!!
彼らの脇下を潜り抜けようと何度も突っ込んでみたんだけど
見事に弾かれる。

ぜったいケーカンも楽しんでたわね、あれ。
だってそうでしょ?
うら若きアタシの体当たりだもん。

そのうち一人で始めたゲームに同居人2が加わったの。

同居人2が『ナゼェ?!』
と覚えたての日本語で切り込んでいったわよ。
ケイカンったら能面みたいな顔をさらに堅くして
『あちらにまわってください』
だって。
あーつまんない。
でもその隙をついて、だれか知らない人が同居人2と話してるケイカンの脇をすりぬけたの!!

うーん!!その手があったか!!
あたしとしたことがと地団駄踏んだわよ、まったく!!


遅れはとったけどアタシも先に成功した知らない人の後をついて抜けようとしたんだけど
『駄目です!!』
とにらまれちゃった。

同居人2が『ノットフェアー!!』
と助太刀してくれたけど駄目だった。

そこへ同居人1の彼氏である同居人3が介入して
『きみはよくがんばったよ』
と私をハグして慰めてくれたの。

わーーー外国人って大胆(><)ってかんじ。
大和ナデシコ、照れちゃうってば!!


それでなんだか満足しちゃったのでゲームセット。

『ったくぅ、おとなしくここから花火でも見てやろうじゃん!』
って悪態つきながら。







ああーアタシは同居人1と一緒に本物のタコセンを食べたかっただけなのに!











ビルの合間から切れ切れの花火も意外とオツだったんだけどね。

風に乗る建築と椅子のこと
風に乗る建築と椅子のこと
■椅子の話に入る前に
大阪国際美術館について。

この外観が実は好き。
アルゼンチン生まれのCeisar Pelliの作品で

今にも飛び立ちそうな翼のような
風をいっぱいにふくんだ船のマストのような

重たいはずの建築を軽々と風にのせてみせてくれた彼のマジックが大好きだ。

内装はキラキラ光る大理石のモザイクタイルのロビーの床と
小口の表情が面白いギャラリーの床が好き。



■そして見つけたChippenfield!!

ギャラリー出口付近に、
疲れた足を癒してくれとばかりに並んでいた
『AIR FRAME 3007』。

このエッジィモダンなアルミハニカムフレームのソファは
普通のモダン建築にははまりすぎてつまらない、
ポストモダン建築にこそぴったり。

アルミのサラサラした感触が楽しい。

だけど切り口の処理が、思ったより良くなかった。




■さらにエスカレーターで出口に行く途中、みつけたAlberto Meda

『HIGH FRAME』の白。

よくみると、受付とか柱の下とかにいっぱいおいてあった。

実際にみると写真で気になっていたフレームの継ぎ目が意外と気にならない。

ポリのネットの背面と座面がほどよく体に馴染んで、
またアルミフレームの曲線が気持ちいい。

特に、後姿が好き。
船のマストみたい。

この椅子を選択した人は
Ceisar Pelliの建築を翼じゃなくて船のマストのほうをイメージして
このArberto Medaを入れたんじゃないかなーと思った。



天使と戦車
天使と戦車
■大阪国際美術館で、

今、LOUVREとか慶応大ゆかりの作家展とか
いろいろやってるので見てきた。

慶応・・のほうは
この暗号めいた表現好きだな、とかいろいろアンテナにひっかっかってくる感じ。
みてよかった。

■LOUVRE

『子供』という切り口が面白い。
古代文明の時からさほど変わらない母と子のありかたや、想いなんかに
ちょっとジーン。


■興味深かったのは
ヨーロッパとエジプトの表現方法の違い。

ヨーロッパは子供を無垢な天使のように描くのに対し、
エジプトは子供は大人をそのまま小さくしたように描いていた。

もともと二次元的な表現方法という理由もあるだろうが
生まれ変わりを信じるエジプトでは
子供は未熟なものではなく
自分の先祖であり先達であり、完全なんだ、
ということなんじゃないだろうか。

だったら素敵だとおもった。
わたしはそういう考え方のほうが好きだから。


■子供用の棺のこと。
一見、天使の彫刻でかわいいのだけれどよく見ると、ドキっとするシーンが掘り込まれていた。

天使が戦車に乗って競争しているモティーフで
馬と戦車の足元に
なんと落馬して踏みつけられる天使がたくさんいたのだ。

それは医学の発達していない時代、
子供が限りなく死に近い存在という現実を伝えるものだった。

でもそれで感傷的になったわけでなく
それでもいままで脈々と続いてきた種としての人類の力強さのほうを感じた。

須磨のレイブ
■首のとこがちょっちヒリヒリしながら書いてます

あーーー、昨日はヤバイくらい楽しかったです!!


神戸須磨、案外キレイだし
ちょっと歩くと人の少ないビーチもあって
そっちは外国人が多くて、広々気持ちよく泳げます

途中でビキニガールを見に来たシェアメイトの
プレイボーイカナディアンとその友達と合流して
まるで外国旅行にきたみたい

ちなみに彼らはボクサーでした
腕にタトゥーが入りまくったスキンヘッドで後で考えるとコワモテでしたが
ビーチではみんな陽気な気のよさそうな人にみえるのかあまり考えず楽しめました

レイブのほうはまさに外国天国
レイブはビーチで一休みした後のすっかり日が落ちてから行ったのですが
盛り上がってました

多国籍すぎてどこの国だか不明ですけどとにかく、外国

外国人はこういうふうに集まって楽しいことしてるんですね
ほんと彼らは楽しむのが上手

しかも彼らは超気さくで、
ちょっと目があうと立ち話が始まって情報交換して
大阪に最も近いサーフィンの出来るビーチを聞き出せました
あと、駅でもなんとなく話してたブラジル人達と夕ご飯を一緒に行きました

電車代だけで一日こんなに楽しめるなんて!
英語が話せるだけで
どんだけ天国になるんでしょうか、ここは!!


■さらに軽いだけだと思ってたプレイボーイカナダ人のヤツは
何気にいい人で
他のビキニガールを追いかけてても
帰る時間になるとちゃんとこっちにもどってきて
一緒に帰るという、
なんだか犬のような性質があってめちゃめちゃカワイイことが判明

レイブで一緒に踊ってた男の子が
迎えにきた彼をみて
『勝ち目ないじゃんっ!!』
てボやくほど実は男前なことも判明。

一緒に住んでるとファミリーになっちゃって
そういう目線で見えなくなるんだなー、と気づきました

『たこ焼きと、水を張ったボールをキッチンの床に毎日用意してくれたら
 僕、犬になってもいいよ』

と今も一緒に食べ終わったたこ焼きの入ってた船についたソースとカツオをナメナメしながら言ってくるんだから
そりゃ無理もないでしょ?!



■余談ですけど
DJってすごいですね

音のもっていきかたで
みんなをめっちゃ盛り上げるんです

それってカッコよすぎです

プロのDJ目指してて、今あきらめちゃった知り合いがいるんですけど
その人のことを思い出しました




■京都国立近代美術館に来ていたアーツアンドクラフツ展に行ってきた。
http://www.momak.go.jp/


展示の趣旨としては教養的要素が強いから
歴史や地理が好きな人には楽しいだろう。

目を楽しませる、と言う意味では少し物足りないけど
タペストリーなんかはスバラシイ出来で、一見の価値があったかな。

その出来に思わず興奮して、近づきすぎて、ラインを踏み越えていたらしく
二人ものスタッフがあちこちからすかさず飛んできて叱られてしまった。


ただね、工芸ってのはは絵画より近くて、触れて良さが分かるようなものだから
眺めるだけというのは、やっぱり物足りないんだよ。
だから売店に立ち寄って、企画展示にちなんだ品を手にとってみるのをお薦めするよ。





とても優しいきもちがあふれ出してくるから。





愛情を持ってデザインされたモノがもつチカラを感じてほしい。





■ここからは少しつっこんだ話。

アーツアンドクラフツは
生活と芸術をドッキングさせようとする試みのことだ。

合理化一辺倒だった産業革命の時代、機械による粗悪な大量生産品が出回り、
その反動で、建築家やデザイナーから中世の手工芸を復興しようとする動きが出た。

合理化と資本主義ばかりが横行してデザインを置き去りにしてしまっていた世の中に、
自分達の存在意義を示そうとしたんだね、きっと。

彼らは、思わず触れたくなるような微妙なラインや精巧な装飾をもつ家具や壁紙などを合理的に生産する方法を編み出して世に広めていった。

こうしてデザインのチカラのこもったモノを、世の中に広く浸透させることで
世界を変えていこうとした彼らだったけど、
皮肉なものだね、
よりよいモノを求めるうち、
庶民は決して使うことができないような、非常に高価なモノづくりに
結局彼らは行き着いてしまう。 


モノが粗悪品か超高級品かの両極端になってしまった世界。
なんだか、、なあーーー、
でも仕方ないよなあ・・・・。

いやいや、落ち込まなくてもいい。
長いタイムスパンでみれば庶民にとっても無駄ではない。
そのうち、超高級品の模造品みたいな中間のモノが出現して
庶民も彼らの恩恵を蒙った(と思う)。






■アーツアンドクラフツに関して切り口は様々あるが
今回見てきた展示は
イギリス都市部で始まったアーツアンドクラフツ運動が
田園地域や世界各地に伝わったとき
その表現形がどのように違うかを示したもの。

結果から言うと面白かった。
多分、私は人の心を見るのがすきなのだ。
政治や社会状況なのどの背景の違いで
人々がもとめるカタチは異なってくる。

そこに心をみつけて
なんだかうれしくなる。




洗練されて驚くほどモダンなものもあり、おお??これも本当にそうなのか?と思ったりもしたけどそれはそれ。

そもそも思想なんて伝われば伝わるほど伝言ゲームのように形は変わるものなのだろうな。



■それで初めて知ったのだけど
アーツアンドクラフツはイギリスから、遠く日本までにも伝わってきていたのには驚いた。
無名の工人らが生み出す器や家具などに、健康で伸びやかな美を見出した柳宗悦らの「民藝」が
アーツアンドクラフツの流れで解釈できるらしい。
モノだけを並べるとまったく違うから、コレまでぜんぜん気づかなかった。


■でも一番知って驚いたのは、ウイリアム・モリスが思想家だったということだ。
モリスはデザインと製造工程の改善で、公正で人間的な社会を生み出すことを目指した。
そして実際、モリスの工房では労働と余暇、芸術と生活が「完璧な均衡」をとっていたという。
それって素晴らしい。
現代でも課題になるバランスの取れた生き方を、モリス自身がこんなふうに実践して見せたんだね。
彼の影響力は強かったらしく、彼のやり方がお手本として広がったらしい。
デザイナーがこんな風に世界を変えるだなんてなんだかドキドキする。


私の偏見かもしれないが建築家は、哲学的な人種で
デザイナーは、もっと感覚的な人種だとおもっていた。
なのでデザイナーであるモリスが、ここまでの思想をもち
そして実践していたことに感動した。
(後で知ったのだけどモリスはもとは建築家志望だった)

ある意味、私のなかでのパラダイムシフトが起こったよ。

そして忘れちゃいけないのが、どうしてそれ程までにモリスの影響力が強かったか。
説明ボードを丹念に読んでいくとこんな意味の一文があった、

モリスの弟子達は彼らがモリスの弟子であるというプライドを持っていて
広く世にモリスのやり方を広めていった、

と。

政治家じゃなくても世の中は変えられる、
自分達のデザインに対するプライドは、
自分達のやり方で世の中を変えるんだ、という勢いになったんだね。

とっても素敵じゃないか。






■人が幸せに生きるにはどうすればいいか、
モリスの回答は、日常に芸術が同居できるようにすることだった。

売店コーナーでモリスの壁紙のデザインを組み込んだ手鏡に触れたとき
とてもほっとして、幸せで、優しい気持ちになった。
その手鏡の基本形は、ありきたりの大量生産品に、
壁紙をはめ込んだだけのものだったけど
それでも、デザインのチカラは生きていた。

ああ、これなんだ、

そう売店で実感した。



使い捨てになんて可愛そうでできないモノ、
大事に使いたくなるモノ、
それらに触れるととてもいい気分になる。



それは愛情を込めてデザインされたアイテムのチカラ。

モリスは素敵にデザインされたアイテムで
人を幸せにできると考えた。


私には何が出来るだろう?

まだよくわからないけれど、
私はそんな愛すべきモノ達がヒントになるような気がして
インテリアの道に踏み込んだのかもしれない。




■用もないのに思わずふらりと入ってしまう、
そんな不思議なお店ってありませんか。

そんなお店にはそうなる理由がちゃんとあるんだと最近気づきました。

寺町京極をよくぶらぶらするのですが
そこにスリーコインズという300円ショップがあるのですね。
http://www.kyoto-teramachi.or.jp/shop/w033/index.html


吹き抜けで広々とした気持ちのいいそして楽しげなエントランスで思わず用もないのに入ってしまいます。
そして奥に進んでしまうと落ち着いてあれこれ物色してしまう。

なんでなんでしょうね。
普通、だだっ広い空間は開放的なので入りやすくても落ち着きはないはずです。
入り口がカラフルで奥がナチュラルになっていく商品配置も理由にも違いないのですが
建造物自身にもヒミツがあるみたいです。
それは何でしょう?



■ヒントは「目の錯覚」です。
ピンときたひとはいるかな。

ほんとよく出来てるなあ、と気づいたときは感嘆しました。



■開放的でおもわず入りたくなる空間なのに
店内は落ち着いている理由、

それは天井にカラクリがあるみたいです。




2階分はあろうかという入り口の天井高は
実は、奥に行くほど低くなっていたんです。

天井は円形の鏡で水玉模様にされてるので
入り口からは天井の高さが強調されていてその開放感に思わず誘い込まれます。

商品を見ながら奥に入るといつの間にか通常の一階分の天井高になっていてなんだか落ち着いた雰囲気になります。

でも通常、店内では商品に目線がいっているので
天井高の変化に気づくことはありません。
だから無意識で落ち着きを感じてしまうのです。

これぞ、建築マジック。

お近くにお越しの際は
この不思議な感覚をぜひ味わってみてください。


CAB(マリオ・ベリーニ)
京都国立近代美術館にいってきました。

お目当ては 『ルノワール+ルノワール』
http://www.momak.go.jp/Japanese/exhibitionArchive/2008/365.html

幸せを形にしたような彼の光溢れる作風が好きです

まあ、それはそうと・・・・
実は本題はそんなんじゃないです

展示を一通りみ終わってロビーにもどったところで
驚くものを発見しました

ずらりと並ぶCAB
そうマリオベリーニの有名な椅子、CABです
(写真のがそうです)

一個が十万を余裕で超えますが(金額は忘れた)
それがいくつも並んでて夢のようです!
カッシーナのショウルームみたいに
あまり座らないで、ってかんじで
お澄ましして一つだけ陳列されてるのとちがくて
座り放題ウエルカムってかんじで並んでるんです

ああ座りましたよ
ずっとたちっぱなしで足も疲れてたので極楽でしたね

この椅子の面白いところは、
フレームに厚皮を張ってある構造で
背もたれや座面は骨がない
つまりヨットのマストみたいに厚皮が張ってあるのですね

だから座ったときにとてもよくなじみ
見た目以上にやわらかく包み込まれるような感覚になります

そしてなるほど、と思ったのは
美術館にあるCABはショールームのより数段すわり心地がいい
ショールームよりずっと多くの人が座るから
皮が伸びてフィットするのですね

皮のよさってこれなんだなーー

購入の際には新品より中古がいいのかな
ゆっくりと皮がなじむのを待つっていうのもいいかもしれませんが
使用頻度がそんなに高くない場合は長々と椅子の熟成をまってるより
すでに使い込まれたほうが
すぐ最上のすわり心地が手に入りおトクだと思いました
新築物件の内覧会に行ってきた
工務店に勤める百合が初めて一人でまかされた仕事である

用水路のほとりに建つその家は
白い外壁にオイルフィニッシュの杉をふんだんに使ったテラスがとても綺麗で
ナチュラルモダンを嫌味なく表現したいい家だった

ただ、異様なまでにしっかりとした基礎と躯体が不思議だった
s造に在来軸組工法を組みあわせていて
つまりS造の鉄骨と在来工法のくだ柱の両方が家を支えている
基礎はべた基礎
壁も普通より何工程も多い念入りな仕上げだった

そこに雛菊と一緒に訪れて
その次の日、雛菊が言う
雛菊『ねえ、昨日のよる大丈夫だった?』
るん『え?大丈夫って?』
雛菊『私ね、夜中に手を思いっきり引っ張られるような金縛りにあったの』
るん『へえ、私は別になにも。』

ちょうど通りがかった百合が割り込む
百合『やっぱり?』
るん『やっぱりってなんなん?』
百合『あたしもあそこに行くといつも調子が悪くって。。。。』
るん『それってなんか憑いてるってこと?』
百合『実はあの家、沼を埋め立てて建てたのよ』

雛菊と百合はとても心優しい人たちだ
元沼の目に見えない住人も頼りたくなるような
とても思いやりのある人たちだからそんなこともあるのだろう

私には・・・
なーーーんにもなかったぞ
MKと歩いた京都でもっとも印象深かったのは二条城でした

いい意味で期待を裏切てってくれました
重々しくも優美な曲線の屋根や部屋の広さもさることながら
ふすまに描かれた大松や鷹や虎、
欄間の鳳凰、
はしらの金具ひとつひとつが
日本のトップにふさわしい威厳をみせつけていて
ガイドブックではわからない空気に息を呑みます

そしてなにより美しい
おもわず見とれて立ち止まることが多々ありました

また二条城といえば徳川慶喜が大政奉還を公式発表した場として有名ですね
この場所で彼は進みすぎた考えで周囲から誤解と反感を買いながらも
日本を本当に思って思索し孤独に決断をしたのかと思うと
ジンとしてしまいます

この広い池にうつる月を彼はどんな思いで眺めただろうか、
これだけ観光客がいるのにシンと音を吸収してしまう広間の一段たかいところから
どんなふうに諸大名を眺めたのだろうか
そしてその声はどんなふうに響いたのか
この柱に慶喜も触れたことがあるのかもしれない。。。
(それにしても二月とはいえ真昼なのに寒い!!
 当時の人は大変だ
 おっと、だからかお付の女性の衣装は綿入りで毛布並みにぶあついぞ)

そんなことが次々に浮かんできます

庭や建物や部屋の一部が当時のままではないそうですが
それでも凄い

いつの間にか磨かれ、磨り減ってくぼんだ廊下や柱に感じる
悲喜こもごものつまった歴史の厚み

物語のようにおぼろげでしかなかった江戸時代は
確かにあったのだ、
そんな実感を今は感じることができます

私の中の世界が広がった瞬間でした
らね、すんごいのなんの。
ナニがすごいって、
あたしゃ、あんな風な自己愛の発現の仕方を
初めてみたさ。

阿弥陀寺のとある上人さんだよ。
己の髪でもって植髪したホトケさんをだね
イッチ高いとこにおいて
拝ませたりだね、

他の坊主に掘らせた洞窟にだね、
じっと座って自らミイラになってだね、
肉体の永久保存をはかったりだね、

これぞ究極のナルシズム!!

けど、ヤラシイね。
自分が拝まれるくらい偉いって思ってやったんだから。
どうも、自己顕示欲の強いヒトは苦手だよ。

だからといって尊敬しないわけじゃない。
ちゅーとハンパなナルはキライだけど
抜群なナルなら、むしろ素敵だよ。

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