令和

知的で凛とした字面で素敵ですね。
響きからも霊的な時代が本格的に来たのだな、と感じました。

’平成’はぐいっと平らかな大地を描くような筆さばきと
大きく跳躍するような流れがありました。

対して’令和’は
大きな屋根の下に、背筋を正して筋を通すような
凛としたものがあります。

昔、筆をたくさん使っていた時期があるので
文字を書き起こすときの筆さばきや感情を読みとるのは癖でしょうか。



日本の民衆に親しまれた傑作文学、万葉集からの引用だということですが
なんだかそれもうれしい。
古くからつづいてきたこの日本を愛してほしい、
考案してくださった方のそんな気持ちが感じられるようです。



これには続きがあって、
さらにさかのぼると、引用の引用は中国の漢詩だそうで。




☆☆☆


それで、高校時代を思い出しました。

当時、私は和紙の上を舞うように軽やかで自由な仮名文字の世界に夢中でした。



仮名文字、最高!
万葉集っていいじゃん!
日本最高!

って思ってて、漢字の課題は
字画が多くて、堅苦しくて面倒だ、と思いながら
一番、文字数の少ないものを
テキトーに2、3枚書いてお茶を濁して終わらせていました。

ですが、仮名文字を勉強して自分の字にする過程では
漢字を知ることが必要になってきました。

それもそのはず、仮名文字は漢字を崩してできたものだったのです。

そんな折、ある先生と中国に渡る機会があり
いろいろと連れていかれたときは
本当に漢字漬け。。。。。

そこであまりに無知な私に

’君ね、日本に帰ったら王義之をおやりなさい、絶対だよ!’

と何度も言われる始末で。

王義之 蘭亭序

と書かれたメモもいただきました。

(ほかにも山盛り、勉強したらいいよリストが書かかれていましたが
メモもどこかに行ってしまってわかりません。。。。)

当時はまだ、漢字をたくさん書くなんてめんどくさい、、
というお年頃でしたので王義之のすばらしさを知るには十年ほど後になるわけですが。


私がかたくなに漢文を拒否していたのは
日本の文化だと思っていたものが
中国に由来すると知って、当時の私は少しショックを受けたのもあるのでしょう。

でも、こうやって世界はつながっているんだな、

ということを知ったのでした。


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