彼と将来の話をしていた時だ。

『私も子供が居てもいいと思う、あなたみたいにやんちゃで
ターザンごっこをしてカーテンをやぶいちゃうような子が』

そう、うっかり言ってしまった自分が信じられなかった。
幸せな気分に流されて何と無責任なことを考えてしまったんだろう。

虐待を受けた人間は親になったとき同じことを繰り返してしまう確立が普通より高いが
目の前で微笑んでいるこの人を愛しているかどうかときおりわからなくなる自分が
『負の連鎖』を断ち切れるデキた人間かどうか信じきれない。

自分が愛情あふれた人間のときだけ子供がいて
そうじゃないときは消えてなくなる、
そんなチカチカ点灯するクリスマスのイルミネーションみたいに
家族の存在が能天気だったらこんな悩みもなかったのにな。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
『itと呼ばれた子』

虐待の幼少期から自立するまでの1巻から3巻までを読んでこみ上げてきたのは
意外にも懐かしさに似た感情だった。
本のなかの少年と同じく、あの時は私も、生きることに精一杯で
憎しみを糧にして這い上がる、そんな表現がぴったりだった。

自分は特別、と信じられるのも、そこをサバイバルしてきた当時があるからだ。

それは、虐待の過去をうまくいかない現状の言い訳にしてしまいがちな私の弱い心を
ぐっと支えてきた考え方だ。

でも負の連鎖を断ち切る強度がそこにあるのかどうか、
まだ確証をもてないでいる。





コメント

ぺんぎん
2010年11月18日21:13

前に気になっていた本です。
結局まだ読んでいないけど。
読んだらきっとしばらく本の内容に気持ちが引きずられてしまうから、読むなら気持ちも元気なときでないと難しそうだわ。
るんちゃんはそういうつらい過去が?

るん
2010年11月19日3:23

読むなら3巻まとめて読みきるのをおススメします。
全部よんだら、単なる惨めな話ではなく、力強いサクセスストーリーだと思えます。

>るんちゃんはそういうつらい過去が?
長い時間をかけてやっと過去から自由になりつつあるところ、かな。

辛い過去があっても幸せになれる、ってことを証明したいのが
このブログを始めた理由の一つです。
でも難しくてなかなか書けてないですね、、、
精神的に過去を乗り越えていないとどうしても惨めなだけの文章になってしまう。

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