いさかいの後

2010年8月24日 恋愛
フェリーから連絡する、そういって旅立っていった彼。このまま終わることもあるかもしれない、そう思うと悔しいような悲しいような愛おしいような気持ちで、素直にキスを唇で受けた。見送った後、不思議と心はスッキりとしてて、うれしさすら感じた。私はなにか重たいしがらみから自由になったような気がした。
それもつかの間、フェリーが出航する3時を過ぎても連絡がなくて不安になり始めた。一体何に対する不安なのかといえば、定かではないが、何か事故でもあったのかとよぎった。愛想も尽かしたと思った相手の身を案じてる自分にびっくりしたが、それに気づいたと同時に絆が途切れてしまったのではないかという不安がやってきた。

『今、船の上だよ。もう君のことを恋しく思ってる、後で電話するからxxxxxxxxxxx』
そうたくさんのキスマークの入った彼からメールが入ったのは五時過ぎ。

そして夜11時ころ、携帯が鳴った。彼だった。
『ずっと掛けてたんだけどつながらなかったのに、なぜかこんなに日本を離れた海の上のはずなのにつながった』

と彼。関門海峡あたりで陸地が近いのだろう。


『今日どうだった? 』

『普通だよ。そっちは?』

みたいなことを途切れがちな電波に乗せてポツリポツリとしゃべっていた。

『今どんな気分?』

という私の問いかけに

『悲しい気分だ。』

と彼。
その瞬間、今言わなくちゃ、ということをひらめいた。

『花束もらって、本当はとてもうれしかったのに、あの時素直にうけとれなくて後悔してる。
本当はすごくうれしかったの!』

なんだか切羽詰まってて、なかなか言葉がうまく組み立てられずに何度か言い直しながら泣けてきた。

『君は僕を泣かせる、』

彼も泣いていた。

『愛してる、』

『私も愛してる』

I love you なんて普段、私は言いたくないから言わないのだけど素直に口から出てきた。それがとても心地よくて正しい感じがした。


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