子というのは不思議なものだ
母を悲しませるのがこんなに辛いと感じるのものなのか

母が涙声を聞かせまいと声を詰まるらせるのが
前向きに考えようと明るく話そうと勤めるのが
私を本能的に悲しくさせる


癌告知を受けた直後から
あたしは当事者らしく
泣いたり部屋にこもってフテ寝をしたり
シェアメイトと肉じゃがパーティをしたり
夜中にこれまたシェアメイトとタピオカドリンクとケーキを買い込んで食べまくりながらコメディー映画をみたりしながら
悲しみを満喫したり

回転数を上げた頭脳のおかげで
『なんかわかっちゃったかも!!』
というアハ快感(古い?)のほうにも気をとられたり
ノホホんと幸せして忙しかったので
マトモにショックを受ける母を見て
めちゃくちゃ悲しいということを思い出した

癌を知らせる電話口で母は
『はがい(はがゆい)』と言って声を詰まらせた

あたしは自分のことでは感じなかった類の辛さ
それは心臓に実際の痛みを感じるような
手足が冷たくなって凍えてしまうような
そんな辛さを
彼女を悲しませたことで経験した

たった今、私は私の母を見つけられたという安心感とともに

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