■今朝、私は猛烈にイライラして電車に乗っていた

課題はまだ仕上がっていなかったし
コピー機の裏に大事な書類きを落として、なかなかとれないし
自転車の鍵はいくら探しても見つからなかったし
仕方なく飛び乗ったタクシーは憤死しそうなほどノロかった

梅田行きの特急に駆け込んだとき
目の奥に寝不足による不愉快な鈍痛を感じた
膝の上に縮小コピーしたパースの下書きと色鉛筆を広げて
予定していたカラースキームを当てはめていたけど
どれもちっとも満足しない

どれもこれもなにかの焼き増しで激しくつまらない
あーもう!

そのうち目がしょぼしょぼして開けてられなくなってので
仕方なく目を閉じて組み合わせの色パズルを解き続けていた

イヤホンから流れるロックミュージックは
私を励まし続けてくれてたけど
限界だったのだろう

いつしか眠ってしまった



■わたしは夢をみいた
真っ白な空間に浮かび上がる色とりどりの花火の夢を
夢のなかでわたしはすっかり夢見心地だった



■ふと我にかえった
なにか暖かい体温が手に触れたような気がしたからだ

目覚めたのと電車が梅田駅についたのは同時だった

私の手に感じた体温は知らない女性の手だった
女性は上品な年配女性で
薄紫の服とシルバーグレイヘアスタイルがよく似合っていた
(気がする)

彼女は一瞬だけ私の手をふんわりと握って
他の乗客に押し流されるように電車を降りて雑踏に紛れてしまった

彼女はなぜか『ごめんなさいね』
と私に言っていた

朦朧としながら私も慌てて電車を降りながら
ふと、穏やかで満ち足りた幸福な気分になっているのに気づいた




■その後、学校で課題の続きをした
マーカーを目の前にすると
まるで色のほうから私にアピールするように目にとびこんできて
そのマーカーをなんとなく塗っていったらうまくいって
そんなふうにどんどん色が決まっていった

電車内であれほど苦心したカラーコーディネートが
試し塗りすらせずに本番用紙一発で決まり
すべてがどんどん進んでいった

雑念が消えてものすごく集中していた

そして奇跡のような早業で仕上がってしまい
無理と思われた提出時刻に間に合い、クラスメイトに驚かれた

いつもの半分の時間でできた計算になる






■あの女性は何を謝っていたのか
疲れていたのにどうしてあんなに集中力が持続したのか


誰かが私を助けてくれたような
不思議な日だった


コメント

nophoto
skull
2009年2月25日11:14

財布の中身、チェックしました?
(すみません。野暮で(笑))

るん
2009年2月25日13:19

もちろんすぐに確認しました!(すみません、あたしも超野暮なものでして)
だから逆に不思議で。。。

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