Y教授はことあるごとに
「最近の若者はオレがオレが、というような前にしゃしゃり出てくるようなのがおらん、大人しすぎる」という。
Y教授だけじゃなく、ある程度年上の人(今の4,50代)からよく言われてきたので、もう耳にタコだ。

でも、確かになぁ。

彼らの年代は私の年代よりずっと活発に見える。
自分の父親をみてても、定年後の夢を語ったりそれに向けて行動したりして、実際に活発な気がする。
Y教授に同感なK教授はそれを「教育のせいや」というが、
教育なんてあたしらの時代だけじゃなくいつの時代も没個性で画一的なもんだろう、と思う。

あたしは時代のせいだと思う。
ざっとした時代のイメージ↓(あくまであたしのイメージ)。

         1940年代終戦
今の60代の思春期  1950年代 戦後復興(テレビ、東京タワー、ビートルズ)
今の50代の思春期  1960年代 学生運動
今の40代の思春期  1070年代 学生運動衰退、フォークソング、アイドル黄金期
         1980年代 バブル景気、校内暴力イジメ
あたしの思春期  1990年代 バブル崩壊、阪神・淡路大震災、戦後50年

ね?

戦後は人々の生活は夢が現実になる時代。
テレビなどの家電によって夢の未来が手に入った。
その上り調子の時代に思春期を過ごした世代(今の60代)は
自分らは世界を変えられる、そんな錯覚で1960年代に学生運動をやり始めた。

その頃、思春期だった今の50代は、よし、自分らも大きくなったらと思いつつ大人になるが、その頃には学生運動が衰退して肩透かしをくらう。
その反動で、映画などの芸術にエネルギーが注がれる。
そしてその余韻で安穏な思春期を過ごせた今の40代。

対照的にうちらの思春期は暗い時代だった。

バブル崩壊の真っ只中、多大な負債を抱えた大人が自殺し、子供もイジメで自殺した。
おまけに阪神・淡路大震災があったり、戦後50年の節目があったりでやたら暗かった。

もれなくあたしの親父も大損し、両親はいつもピリピリしていた。

こんな思春期を過ごしたあたしたちが、自分らの可能性を根拠なく信じ続けられる4、5、60代より元気があったら逆に凄い。

あたしは今、20代の折り返し地点。
コレだけ生きるとそろそろ振り返るだけの過去、というかあるまとまった『時代』というのを感じるようになってきた。

つくづく大人になったな、あたし。自分の至らなさを時代のせいにしてるとこなんて、特に、ね。

氏ね、あたし。

::::::::::::::::::::::::

ただ、そんな世相感が事実なら、特出するのはたやすいといえる。

コメント

桜
2007年3月5日23:06

コメント遅くなりましたが、すご〜く感心して読みました♪

時代に育てられるってことでしょうか?

バブルではしゃぎ過ぎた分、
トンデモナイ夢も見られなくなったサイレントベビー達が大人になった時、どんな世界が待っているのか。

何事もほどほどが一番いいはず(笑)

ファッションも昔っぽくなったりするし、どんな方向に進もうとしているのか、大局を見てみるのもいいかもしれませんね(*^^)
って何が言いたいんだ、私w

るん
るん
2007年3月7日22:52

>ファッションも昔っぽくなったりするし、どんな方向に進もうとしているのか、大局を見てみるのもいいかもしれませんね

そこなんですよね、きっと過去を振り返ることの面白みは。

ここ数十年の間にガラっとカラーの異なる世代が生み出されたことでコレまでと全く違う形でやっぱり過去のものが生み出されるんじゃないかと思ってる。

たとえば映画『オールウェイズ三丁目の夕日』みたいな
昭和のようなあったかい人間関係が。
核家族化、両親共働き、孤食、そんな環境に育ったからこそ見つけれれる価値観によってつくりだされる環境は
きっと懐かしさを感じるような昭和の雰囲気なんだと思う。

もちろん形式は当時と全く違ってて、地域社会的なものじゃなく資本主義に根ざしたものになるのだろうけど。

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